伊勢神宮の外宮(げくう)、正式名称「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」は、三重県伊勢市に鎮座し、内宮(皇大神宮)と並ぶ神宮の御正宮の一つです。主祭神は豊受大御神(とようけのおおみかみ)で、衣食住や産業の守護神として信仰されています。約1500年前、天照大御神の食事を司る神としてこの地に迎えられました。
外宮の中心である正宮では、豊受大御神をお祀りしており、日々の神事「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」が行われています。この神事では、天照大御神をはじめとする神々に御食事を捧げる儀式が、一日も欠かさず毎日1回行われています。



また、外宮の境内には多賀宮(たかのみや)、土宮(つちのみや)、風宮(かぜのみや)という三つの別宮が鎮座しています。多賀宮は豊受大御神の荒御魂(あらみたま)を、土宮は大土乃御祖神(おおつちのみおやのかみ)を、風宮は風雨を司る級長津彦命(しなつひこのみこと)・級長戸辺命(しなとべのみこと)をお祀りしています。
参拝の際は、伊勢市駅から外宮へと続く「外宮参道」を通るのが一般的です。この参道には、宿泊施設や食事処、土産物店などが立ち並び、参拝者で賑わっています。
外宮の参拝時間は、季節によって異なります。1月から4月および9月は午前5時から午後6時、5月から8月は午前5時から午後7時、10月から12月は午前5時から午後5時までとなっています。
伊勢神宮の参拝は、外宮から内宮へと進む「外宮先祭(げくうせんさい)」の習わしに従うのが正式とされています。外宮を訪れた後、内宮へと参拝することで、より深いご利益が得られると信じられています。


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