神社にある狛犬(こまいぬ)や狛狐(こまぎつね)は、神社を守るために置かれた像で、神様の「守護者」や「眷属」として重要な役割を果たしています。どちらも、神社に悪いものや邪気が入ってこないように見張る存在なんです。
狛犬(こまいぬ)
多くの神社の入り口や本殿近くにいるのが狛犬です。狛犬は神社全体を守る「守護者」としての役割があり、魔除けや厄除けの意味を持っています。通常、狛犬は2体1組で置かれていて:
- 口を開けた「阿形(あぎょう)」:始まりや生命の力を象徴。
- 口を閉じた「吽形(うんぎょう)」:終わりや平和を象徴。
この2体で「宇宙の全て」を表しているとされます。
狛狐(こまぎつね)
狛狐は主に稲荷神社で見られます。稲荷神社では、狐が主祭神である宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)の眷属とされていて、五穀豊穣や商売繁盛などを助ける役割を担っています。狛狐は、口に稲穂や鍵、巻物などをくわえていることが多く、これらは豊穣や知恵、財産などの象徴です。
その他、狛鹿や狛牛などもあります
狛鹿は、主に奈良の春日大社などで見られる神聖な存在です。鹿は春日大社の祭神である武甕槌命(たけみかづちのみこと)の使いとされ、神聖な動物として崇められています。春日大社では、鹿が神の使いとして大切にされており、境内にいる鹿も保護されています。
鹿は「神様と人間をつなぐ存在」とされ、その優美で清らかな姿が、神社を訪れる人々に特別な神聖さを感じさせます。また、鹿が多産であることから、繁栄や幸福の象徴ともされています。
狛牛は、主に天満宮(学問の神様を祀る神社)で見られます。天満宮の主祭神である菅原道真公(すがわらのみちざねこう)が、生前に牛と縁が深かったため、牛が「神の使い」として信仰されています。
狛牛には「撫で牛(なでうし)」という風習があり、牛の像を撫でることで願い事が叶う、病気が治るなどとされています。特に、自分の身体の悪い部分を撫でてから牛の同じ部分を撫でると、健康回復や厄除けのご利益があると信じられています。
参拝時のポイント
狛犬や狛狐は、ただ置かれているだけではなく、神社に訪れる人々を優しく見守ってくれています。参拝の際には「守ってくれてありがとう」という気持ちで目を向けてみると、さらに参拝が楽しく感じられるかもしれません。
狛犬・狛狐などのご紹介
私自身が参拝に参った神社で出会った狛犬・狛狐などをブログにてご紹介しています。
様々な表情があり参拝時の楽しみの一つでもあります。
もし、良ければブログも覗いてみてくださいね。